在宅にいたる道は少しだけ紆余曲折がありました。
そもそも在宅を考え始めたのは、もうちょっと硬派な理由からでした。タスクオーバーのために人生2度目の円形脱毛症になったとか、家族放置のし過ぎで子供と連れ合いがふたりでグレだしたとか、週末はいつも使い物にならないほど憔悴しきっていたとか、それでも布団から這いずりだしてヨロヨロしながらパソコンに向かわなくちゃならなくて、もう精も魂も使い果たしてしまったとか、そういった類のことですね。
でも理解ある会社だったので、相談を持ちかけたところ、「では、家族の世話をするためということで、週4日の在宅勤務を認めましょう」ということになりました。会社としても初の試みだったので、制度としての歪みは若干あったものの、それは本当に画期的でありがたい措置でした。この新しい制度が無かったら、間違いなくわたしはもっと早い段階で退職していたと思います。 これから世の中は、ますます個々の事情に合わせて、もっとバリエーションのある働き方を選択できる時代になっていくでしょう。その意味では会社員の未来は明るい!と言えますね。
でもわたしの未来はそこにはなかった(大げさな・・)。
なので、好きな会社ではありましたが、2年ほどの在宅勤務ののち退職。それから数ヵ月後、ようやく腹をくくって再びフリーランスとして自宅で仕事をすることになったわけです。
再びというのは、実はこの会社で勤め始めるまで、わたしは社会人人生のほとんどをフリーランスで過ごしてきました。連れ合いにいたっては、大学を出てから一度も会社に入ったことがない団塊の世代という筋金入りのフリー人です。
そういうわけで、家風的にも組織に所属しないことには慣れっこになっていたわけなのですが、それでもいったん獲得した「安定」を自ら手放すのには多少の思い切りが必要でした。もし一度もフリーになった経験が無かったとしたら、きっとかなり強い気持ちで「えいやっ」と決断しなくてはならなかったかもしれないです。
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