固定の読者を持たないフリーランスの書き手の場合は、雑誌や編集、リライトなど、何でも屋さんに徹してフル回転で働かないと、会社勤めよりも確実に収入が少なくなってしまいます。雑誌の執筆料はページ数万円程度ですので、1ヶ月に20ページも書けばとりあえず自活できる金額にはなるのですが、初めはそれだけの十分な仕事を確保することがなかなか難しいのです。ボーナスがないのも痛いですね。エアコンが壊れたとか、PC買いなおさなくちゃいけないとか、車検とか旅行とか。まとまったお金が必要なときって、生活の中には結構あるものです。
もちろん、積極的に営業をして、来た依頼をできるだけ引き受けてちゃんと納品していれば、次第に知り合いが増えていって収入は安定してきます。なので、勢いで会社を辞めてしまう前にちょっと冷静になって、準備金や定期収入などを確保してからフリーになったほうがより賢いと言えるでしょう。
余裕はあればあるほどいいですが、2年くらいは安定するまでに時間がかかると考えておけば、少しくらいへこむ時期があっても、そのときだけやりくりしてなんとか乗り越えられそうです。2年というと気が遠くなるかもしれませんが、1ヶ月の予定をフルに埋めることは難しくなくても、それを毎月毎年続けていくことはそう簡単なことではないんですよね。例えば定期的な仕事がひとつ終了することになったとき、代替の仕事をすんなり見つけることができるくらいのコネクションと実績を積み重ねるには、ざっくり年単位で物事を考えるくらいでちょうど良いのではないかなーと思います。
それにしても、わたしが知っている出版社も編集プロダクションも、いつも人出も書き手も足りなくて困っているように見えるのですが、これは供給と需要の接点が少ないためなんでしょうか。疑問です。
最近は、個人でブログを書いていて人気があり、フリーになる前からネットの世界で名前が知られている場合もありますよね。出版社に認められなければ本が出せない、コネがなくては雑誌に書けないという壁を越えずとも、気軽にネットで一般に文章を公開できるようになり、プロとアマチュアの境界線は急速に曖昧になってきています。既存の物書きには脅威の現象であるともいえますけど、工夫ややる気次第で執筆者開業への道はばっちり開けると思います。

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